鳳凰と橘(たちばな)をモチーフとして、表生地全面に金箔をあしらった煌びやかな振袖です。
お母様が成人式でお召しになられた振袖を、お嬢様のサイズに仕立て替えました。
「橘」は、古事記に不老不死の理想郷「常世の国」に自生する植物と記されているとか。
長寿を招き多くの子供を授かるとされている文様で、単なる植物文様ではなく強い吉祥性を持つ文様です。
お正月の鏡餅の上にミカン(蜜柑)を乗せるのも、そのためです。
鳳凰は、古くは中国で尊ばれた想像上の瑞鳥で、鳥の王と位置付けられ、その雄を鳳、雌を凰と称し、出生の喜ばしい兆しとして出現すると伝えられています。
振袖長襦袢は、寸法直しと半衿掛けをいたしました。
半衿は、とても状態の良い、当時のモノが出てきましたので、そのまま付けました・・・ベンベルグやドンスという表記そのものが当時をしのばせます。