都喜ヱ門と万年青(おもと)

1451699713102 - 02
昨年の秋に、お仕立てのご依頼をいただきましたお客様から、お正月に撮られたお写真をいただきました。
(とても、有り難いです・・・お客様に感謝です。)
新橋色の斜め格子の大島紬に、金茶色の檜垣(ひがき)・網代(あじろ)文様の帯のコーデです。

DSC_2626

新橋色(しんばしいろ)は、明治の終わり頃から東京の新橋芸者の間で流行した、わずかにがかった明るい青色です。
美術大島として名高い「「都喜ヱ門」さんの作品としては、幾何学模様のシンプルな柄行きです。

DSC_2629

以前に、あるお店でお仕立てをされた時の柄取りがお気に召さない、ということで解き洗いをして仕立て替えをいたしました。
一からのお仕立てではないので、柄をどのようにするか?には、かなりの制約がありましたが、大島紬の生地は表裏が無く、両面どちらでも使えますので、左右、裏表を入れ替えてみました。
DSC_2630
1451699699906

檜垣、網代(あじろ)文様の帯です。
檜垣とは、檜の樹皮を細く削って、漁具で用いる網代(あじろ)のように編みこんだものです。
編みこまれた檜垣の立体感もあり、平面でありながら、意匠に奥行きが感じられます。

1451699706754
引っ越しの際、新居の玄関に飾ると縁起がいいとされている万年青(おもと)の帯留めです。
通常は花が主役ですが、万年青は葉が主役で、葉を盛り上げるために花があるのかも?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です