いよいよ、裾吹きに綿が入り、厚みが出ることにより、格好が付いてまいりました。
今回の吹きの太さは、約1寸(約3.8cm)としました。
このような裾吹きは何故?分厚くするのか?・・・また、いつ頃からか?と申しますと、打掛が着られるようになった室町時代からです。
室町時代の武家の女性が小袖の上に打掛を羽織ったことに始まります。
「おはしょり」を作らず、床に裾を引く打掛は、裾周りに厚みの有る部分を作ることで足に着物がまとわりつくのを防止する目的がありました。
また、「吹き」を特に厚く仕立てることで、遠近法の応用で実際よりも身長を高く見せる効果もあったそうです。
お客様がお選びになられた、エメラルドグリーンの八掛に薄いクリーム色の比翼が付きます。