兵庫県明石市　I.M 様　訪問着／お仕立て

「橘」は、蜜柑（みかん）や柑子（こうじ）の古名とされています。
背景を濃藍色にして、「橘」とちょっと変わった「踊り桐」を満開に咲く花のように表現した、艶やかで豪華な訪問着です。

橘は強い吉祥性を持つ文様で、婚礼の花嫁衣装やお祝いの席の着物にはよく目にする絵柄です・・・また、お正月の鏡餅の上に蜜柑をのせるくらいですから。

文様化されたのは平安時代頃からで、京都御所に植えられている「右近の橘」はよく知られていますね。
中国からもたらされた文様や意匠が多い中、正に Made In Japan で作られた模様です。

もう一方の桐は、花がまっすぐ伸びたきりに対して、桐の花房を伸ばし、変化を付けて表現したものを、動きのある様子から「踊り桐」と言います。