能登上布 ~受け継がれる技~

涼し気な・・・能登上布のお着物/夏御召の長羽織の組合せのご依頼をいただきました。
石川県の能登で織られる夏の麻の織物です。                                        新潟県の越後上布、沖縄県の宮古上布と共に、日本を代表する上布です・・・別名を能登縮ともいいます。

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能登上布は一般的に、紺地または白地の絣が多いのが特徴ですが、今回のは細い縞模様(万筋)で落ち着いた渋柿色です。
江戸小紋は伊勢型を使う後染めですが、織物は先染めですので、縦糸に濃い色の糸と薄い色の糸を交互に2本ずつ整経して万筋の模様を作っています・・・遠目で見ると無地に見えます。

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今回は、お客様からの支給品により、麻の「いしき当て」と「衿裏」を付けさせていただきました・・・同じ素材でのお仕立てですので、無理なく馴染みます。

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能登は、古くからの上布の産地で、昭和には140軒以上あった織元が、今では2軒で織られるだけとなってしまったそうです・・・伝統工芸の技が織りなす匠の技、途切れつつある技を繋いでほしいものです。

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