有難いことなのですが、この夏は多忙すぎてブログを書く時間も無いくらい追い込まれました。
今も追い込まれ中ですが、ぼちぼち書いてまいります。
「一度も手を通したことのない洗える着物を塵除け用道中着に仕立て替えできますでしょうか?」というご質問をいただきました・・・答えは、「もちろん、出来ます!」
道中着とは本来、旅路のことをあらわす「道中」の衣装のことで、本来は旅装束のことでしたが、現在では、着物のように、衿を合わせて着る形のコートを差します。
今回は、広衿の道中着衿を、アレンジした形に仕立てました・・・衿を折らずにそのままお召しになれます。
この衿は、直線的ではなく、緩やかカーブを描いた衿で、衿の上部は曲線で狭く、下部は直線で広くなって裾まで続いています・・・このような衿姿は、胸元が優しく見えます。
このカーブした衿の歴史は古く、私の師匠の話では戦後の昭和20年代に大阪の東大阪市に「つくし会」という和裁組合があり、そこの組合員だったT.T先生が考案されたと聞いております。
着物の衽と衿を見えない所で接いでお仕立ていたしました・・・また、飾り紐はバイアスで仕立てて、紐の中には綿を入れて、少しボリューム感をもたせました。
お仕立て替えする前のタテ絽着物と、「道中着」に切り直した「残り布」です。
【お客様の声】
「依頼品、届きました。
飾り紐いいですね、襟の形もすっきり着易いです。
着物のときは着る機会がありませんでしたが道中着に仕立て直していただいて、
これから出番が多くなりそうです。
これから出番が多くなりそうです。
有難うございました。」